フレックスタイム制の場合
フレックスタイム制の場合、時間外労働時間数はどのように計算するのですか。
フレックスタイム制の場合は、青酸期間における法定労働時間の総枠を超えて労働した時間が時間外労働となります。したがって、1か月の起算日から法定労働時間の総枠を超えて労働した時間を累計します。
標準となる1日の労働時間と各日の労働時間との差を合計して算出する方法の場合
フレックスタイム制において時間外労働となるのは、清算期間における法定労働時間の総枠を超えた時点以降の労働ですが、時間外労働時間数を算定する方法として、便宜上、標準となる1日の労働時間と各日の労働時間との差を合計して算出する方法を採用している場合は、以下の点に注意が必要です。
<例>
●1か月の起算日は毎月1日、休日は土曜日及び日曜日、法定休日は日曜日とする。
●時間外労働の割増賃金率は、1か月60時間以下の時間外労働で平日の時間外労働25%、土曜日の労働35%、1か月60時間を超える時間外労働を50%とする。
●法定労働時間の総枠は177時間、標準となる1日の労働時間は8時間とする。
●その日の労働時間数は次の表、( )内はそのうち標準となる1日の労働時間を超える労働時間数。
| 日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
| 1日 休み | 2日 12(4)H | 3日 12(4)H | 4日 12(4)H | 5日 12(4)H | 6日 12(4)H | 7日 休み |
| 8日 休み | 9日 12(4)H | 10日 12(4)H | 11日 12(4)H | 12日 12(4)H | 13日 12(4)H | 14日 休み |
| 15日 休み | 16日 12(4)H | 17日 12(4)H | 18日 11(3)H | 19日 11(3)H | 20日 11(3)H | 21日 休み |
| 22日 休み | 23日 11(3)H | 24日 9(1)H | 25日 8(0)H | 26日 8(0)H | 27日 8(0)H | 28日 16(16)H |
| 29日 休み | 30日 10(2)H | 31日 10(2)H |
①【原則】法定労働時間の総枠(177時間)を超える労働を時間外労働として算定する場合
法定労働時間の総枠(177時間)に達するまでは時間外労働とはならず、その総枠を超えた部分について時間外労働となりますので、12時間×12+11時間×3日=177時間で、20日までは時間外労働とはならず、23日以降の労働時間がすべて時間外労働となります。
●60時間までの時間外労働分
23日から27日までの労働時間合計が、11+9+8×3日=44時間分は25%増
28日の労働時間16時間は35%増
ここまでの合計が60時間です。
●60時間を超える時間外労働分
30日と31日の労働時間合計が、10×2日=20時間分は50%増
となります。
②【便宜上】標準となる1日の労働時間と各日の労働時間との差を時間外労働として算定する場合
●60時間までの時間外労働分
2日から23日までの時間外労働(上表の( )内の数字)の合計は、4×12日+3時間×4日=60時間となり、この分は25%増
●60時間を超える時間外労働分
24日から31日までの時間外労働(上表の( )内の数字)の合計は、1+16+2×2日=21時間となり、この分は50%増
賃金を計算すると
このときの基礎賃金を1時間あたり1,000円として、割増賃金を計算すると、
【原則】(44時間×1.25+16時間×1.35+20時間×1.5)×1,000円=106,600円
【便宜上】(60時間×1.25+21時間×1.5)×1,000円=106,500円
となります。
①【原則】の方法による場合と②【便宜上】の方法による場合では1か月60時間を超える時間外労働とされる日・時間帯が異なることから、上記の例のように、平日の時間外労働の割増賃金率と土曜日の労働の割増賃金率について、1か月60時間以下については異なるものとし、1か月60時間超については同率としている場合には、②の方法により支払われる割増賃金が①の方法により支払われる割増賃金を下回ることがあります。 ②の方法を採用する場合であっても、①の方法により支払われる割増賃金を下回らないようにしなければなりません。
②の方法を採用してかつ①の方法によるものを下回らないようにするには、1か月60時間を超える時間外労働について平日の引上げ分と土曜日の引上げ分が同様となるようにする(60時間を超えた分の土曜日時間外労働についてさらに25%を引上げること。例の場合、60時間超については、平日50%、土曜日60%とする)等の方法が考えられます。

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